『たたかう お店のバイブル13冊』 青田恵一
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「お薦めの一冊」 

『たたかう お店のバイブル13冊』

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 青田恵一著「たたかう お店のバイブル13冊」のまえがきから

 この本は書評集である。
 だが書評の対象は、小売店という暮らしの拠点を扱う本にジャンルを定めた。

 なぜ、小売に限定した本の書評集を刊行するのか? といえば、まずなにより、その小売本があまりにも膨大になったからである。 
 大型書店や図書館の棚前に立つだけで、クラクラ目が回ってしまう。これほど数多いと皆同じに見えてもくるのだが、もちろんそんなことはない。私が読む範囲では、どんな本からも学ぶことが少なからずあり、小売の奥深さがひしひし感じられた。
 そういう経緯もあって私は、店に入ってからこれまで、かなりの関連書を読んできた。いや、むしろ、読み漁ったといってもよい。その数は、優に500冊を超えるだろう。このなかから、今回、これだけはなんとしても、という本を選び抜いた。それが、本書で取り上げる13冊になる。第1章の『生協の白石さん』『なんとかしてよ、店長さん!』から、最終章の『日本一わかりやすい価格決定戦略』まで、それぞれが革新の息吹きに満ちた名著であると断言したい。生きた教材として、この13冊をお読みいただければ、小売業の歴史と現在、理念やノウハウといったものが、実践的に学べるのではと考えている。

  商環境の変化も激しくなってきた。人口減少と高齢化、地球温暖化など環境問題の深刻化、サブプライム問題に端を発する「世界大恐慌」の兆し。これらに、いかに対処すべきか。
 ついでいうなら、食品を筆頭に偽装事件が続発し、生活者の目が厳正になるなか、社会に息づく店舗、また懸命に働いてきた店長やスタッフも、これまでの進め方や考え方が、まさに、見直しを迫られてもいる。
 なおかつ小売店の商いは、競争が激烈なほど厳しい。〝大競争〟という表現は、現代の小売業にこそふさわしい。この大競争の時代、勝ち切るために絶対欠かせないのが、正しい価値観と経営の理念、勝てるコンセプト、以上を実現するマーケティングとマネジメントのノウハウであろう。とはいえ、これらを創造あるいは再構築し、徹底していくのは容易なことでない。
 そこで登場するのが、たたかう店舗、もしくは売場の〝思想〟を具現化した書物である。ここから読み取れる先人、先達の優れた視座とか戦い方から、みずからの立脚点や基盤、生き方を探したい。激変する環境のなか、〈顧客第一〉を実現するという、たたかう店舗、たたかう売場の〝思想〟こそが、共感の輪を広げ、お客さまを集めるのではないか――そう思うからである。

 収められた文章は、日本経済新聞社の小売業向けサイト「日経ShopBiz」の「お店のバイブル」からセレクトしたものだ 。一応の流れはあるが、お読みの本や興味を持った章とか、どこから入っていただいても差し支えない。
 もっともこの13冊は、一般にいわれる小売業の本だけではない。たとえば『近江商人学入門―CSRの源流「三方よし」―』や『デパートを発明した夫婦』は、歴史的あるいは国際的な観点から、小売ビジネスのあり方をとらえ直したい、という気持ちで選んだものである。
 なお、『「食」繁盛店からトレンドをよむ』と『日本一わかりやすい価格決定戦略』は、「お店のバイブル」の前の連載「季節の読書、季節の商い」に掲載した短いコラムだが、2冊の内容の濃さを考え、あえて収録したことをお断りしておきたい。

 重ねて記せば、紹介した本には、小売店の精神、原理、方法といったものが、濃密に詰め込まれている。併読することで、それらが多角的、豊饒につかめるものと確信する。本書が、そのよきガイダンスになることを、強く願ってやまない。

<本書で紹介されている本>
『生協の白石さん』&『なんとかしてよ、店長さん!』
『伊藤元重のマーケティング・エコノミクス』
『商売の原点』(講談社+α文庫)と『商売の創造』
『日本スーパーマーケット創論』
『「食」繁盛店からトレンドをよむ』
『伊勢丹だけがなぜ売れるのか』
『デパートを発明した夫婦』
『商いはたねやに訊け』&『たねやのあんこ』
『近江商人学入門』
『日本一わかりやすい価格決定戦略』

青田 恵一 著
四六判並製 208頁
定価 1680 円(本体 1600 円 + 税5%)
978-4-89650-209-1 C0034
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