書評「新装版/本と読者をつなぐ知恵」青田恵一のお勧めの一冊

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青田恵一のお勧めの一冊

実践的書店論

「新装版/本と読者をつなぐ知恵」
能勢 仁 著
読者のニーズを満たす書店の姿

青田 恵一

出版メディアパル・オンライン書店  

< 『世界の書店をたずねて』の著者、能勢 仁氏の原点
再読の価値あり

 現在、書店コンサルタントとして活躍されている能勢仁氏によって、1979年に書かれた『本と読者をつなぐ知恵―読者ニーズを満たす書店の姿―』が、このたび、出版メディアパルから新装版として蘇った。
 旧版発行の前年、1978年には、メガ・ブックセンターの先駆けといえる八重洲ブックセンターが開店している。書店にも激動の時代が訪れ、〈新しい書店像〉が模索され始めた時期でもあった。この本は、そういう時代の要請に応えられるものとしても注目された。
 私は、発売と同時にこの本を購入し、手元に置いて何度も読み返した。そのころは、書店の実務に関する本はほとんど見当たらず、あるのは、下村彦四郎氏による『棚の生理学』3部作のみだった。そんなわけで『本と読者をつなぐ知恵』は、おのずと、書店の仕事を伝える役割を果たすことにもなった。この本が、書店だけでなく、出版社や取次会社の人たちにも読まれ続けた理由がここにある。

 その後、著者は、健筆振りを発揮し、次々と新著を刊行した。その数は、第2弾の『本大好き人間のブックストア経営の本』(中経出版・品切れ)から、『新書店発想法』(出版ニュース社・品切れ)、『日本列島書店地図』(共著・遊友出版)、最近の『世界の書店をたずねて』(本の学校・郁文塾発行、今井書店発売)まで、15冊以上に上る。そのすべてを読ませていただいているが、一連の著作の原点は、やはりこの一冊にある。
 本書は、書かれてから26年という時間は経っているが、にもかかわらず書店実務を概観するうえで、この本ほど適切なものはない。広くご一読、あるいは再読をお薦めしたい。

 (『棚は生きている』より 出版ニュース 2005年7月中旬号掲載)


申込先:〒272-0812 市川市若宮1-1-1 出版メディアパル
Tel&Fax:047-334-7094
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発行:2005年4月23日
本体価格:1,600円・208頁

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