編集デザイン入門〈改訂2版〉

● 出版メディアパルNo.29:9月10日発売

編集デザイン入門〈改訂2版〉

-編集者・デザイナーのための視覚表現法-

荒瀬 光治 著

A5判・144ページ 定価:本体価格2,000円+税
 ISBN 978-4-902251-29-6

出版メディアパル・オンライン書店  
 

 本書のオリジナル版は、2007年6月であるが、このほど出版技術講座や出版クラブでの「本づくり基礎講座」などで、多くの受講生から、受けた質問などを踏まえ、より初心者にお役に立つ内容を加え、改訂2版を発行するものです。


 荒瀬先生との仕事上の出会いは、1985年の『科学万博ガイドブック』のエディトリアル・デザインをお願いしたときで、もう30年以上も前のことになる。
 その後は、直接「本づくり」というよりは、次世代の編集者を育てる仕事を通じてのお付き合いのほうが長い。出版労連主催の「本の学校=出版技術講座」や出版クラブ講座で「装幀入門」と「デザイン入門」の講義をお願いしてから、15年以上になる。
 荒瀬さんは、編集デザイン事務所「あむ」で、日常的なデザインのお仕事の傍ら、ジャーナリスト専門学校(2010年に閉校)の専任講師としても活躍されており、多くの編集者・デザイナーを育ててこられた。
 本書は、その講義テキスト「図書をデザインする」を出版メディアパルシリーズのためにリニューアルしていただいた視覚表現の実務入門書である。
(A5判・144ページ・本体価格2000円)。

◎ 「編集デザイン入門 」のはしがきより 

 現在の出版物制作現場は、それが出版社内部であろうと、作業を委嘱されたプロダクションであろうと疲弊してきているように思えてなりません。
 書籍の新刊発行点数は毎年増えているにもかかわらず、売り上げそのものは1997年以降の低迷状態です。一部のベストセラーで多少は明るい話題の年があっても、今度は雑誌が足を引っ張るという感じが続いています。
 当然、経営的には印刷費を含めた制作費の削減ということになってきます。読者の目も肥えてきていますので、質の低下は、そのまま販売部数に影響します。同じ質を保ちながらより安く、そしてより早くが制作現場に課せられた新たな課題ともなっています。
 コンピュータの普及に伴い、かつての台紙制作部門や製版部門が簡略化されてはきましたが、その進化のスピード以上の努力が、制作現場には強いられているように感じます。まだまだ人が判断し、人が作業しなければならないのが出版物制作の現場です。編集プロダクションによっては「現状では新人を教育する余裕などない」と閉鎖してしまうところもあります。
 一方で持続可能な社会などと叫ばれながら、そして、そのような出版物を作っている足許で、「何をしているのかなぁ」と暗い気分になってきます。新人を教育できない現状のままでは制作現場の持続可能性など考えられません。
 実際、書店に並んだ出版物の中には段末に中見出しがきているもの、同一頁の本文で行数が違うものなどを見かけます。かつての文化としての誌面のお行儀にはありえないデザインが出没しています。出版物の基本を知らないままDTP作業をしているとしか思えません。
 コンピュータの普及で経験の豊富な方が、若い人を教えづらくなった。自身の作業が手いっぱいで新人の作業をチェックできなくなった。など、さまざまな理由が考えられます。ともかく企画から印刷まで、制作の全体像を把握できる方が、あまりにも少なく感じます。
 全体像を把握できて、はじめて経費の削減も可能になります。
 本書では、まずは出版物制作の全体像の把握、書籍・雑誌の誌面要素の意味と表現、そして実務的なデータ作成例などを取り上げました。 新人の方の教本として、ご利用願えればと思います。

◎ 本書の主な目次
第1章「デザインの必要性と制作」
 印刷の種類と特長/文字組版の基本/読みやすさの科学
第2章「書籍デザインの基本
 書籍の名称/装幀/本文設
第3章「誌面デザインの基本」
 本文組みについて/写真の扱い/視覚イメージ
第4章「誌面デザインの実際」
 本文フォーマット/レイアウトパターン/DTP作業/
 文字校正とデザイン校正/青焼き校正・色校正
付章「レイアウト指定マニュアル」
 レイアウト指定の手順/文章原稿類の指定
資料編「JIS校正記号表」
 全面改訂された新・JIS校正記号の使い方

 
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