『韓国の出版事情ガイド』 舘野 あきら・文 ヨンジュ 共著

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  ◎ 出版学のススメ

激動する韓国出版界最新リポート 

『韓国の出版事情ガイド』
(1)韓国の出版事情(2006年版)+(2)韓国の出版事情(2008年版)  

出版メディアパル通信No.19  

2006年5月に『韓国の出版事情―初めて解き明かされる韓国出版界の現状』を発行したところ、読者のみなさんから、大きな反響を呼び、韓国との出版交流の懸け橋として一定の役割を果たすことが出来ました。また、読者の皆さんから「その後の韓国の出版事情が知りたいと」いうご要望がたくさん寄せられ、そこで、新たに『韓国の出版事情(2008年版)』を編集し、『韓国の出版事情(2006年版)』とケース入りの『韓国の出版事情ガイド』として、増補版の形で今回の発行の運びとなりました。この間、新・再販制度にあたる「出版文化産業振興法」が制定され、2008年1月から全面施行されています。5月11日~16日まで、IPAの総会に併せて、日中韓三国の出版学会による「国際出版フォーラム」もソウルで開催されます。躍動する韓国出版界の現状と課題をお伝えすることができれば幸いです。

出版メディアパル編集長/下村昭夫 


『韓国の出版事情ガイド』はしがきより
舘野 あきら・文 ヨンジュ 共著


 『韓国の出版事情?初めて解き明かされる韓国出版界の現状』を、刊行したのは2006年5月のことでした。
前書はサブタイトルが示すように、韓国の出版事情を日本で“初めて”紹介した書物だったためか、大勢の関心を持つ方々から歓迎されました。
 日本から「韓国の出版事情」をウォッチングしてきた私も、韓国で活躍中の文ヨンジュさんも試行錯誤しながらまとめた執筆でしたが、読者からの暖かい反応に深く感謝しています。
 前書の刊行からすでに2年が経過しようとしています。韓国の出版事情も大きく変わりました。2003年2月施行の「出版及び印刷振興法」によって、新刊書籍は定価販売が原則になったのですが、インターネット書店については割引販売が法的に認められたからです。これにマイレージポイント、景品提供などの定価割引以外のサービスが加わり、定価割引と付加サービスが認められない一般書店と、インターネット書店との経営格差が広がっています。
 「読者に安く書籍を提供する」のは、歓迎すべきことのように思われますが、出版社や一般書店の立場からすれば、こうした事態には否定的現象が現れているようです。それが読者の「読む権利、書籍を入手する自由」を狭めはしないかと憂慮されるのです。
 本書の『2008年版』では、その後に制定された新法「出版産業振興法」の内容と特徴、この3年間の出版界動向、注目すべき新刊書、出版界トピックスなどを取り上げてみました。
 さらにこの2年間は日本における「韓流ブーム」がいっそう広まり、定着した時期でもありました。そこでこの時期に日本で刊行された韓国書、韓国関連書の紹介し、出版の世界での「韓流」の現状を探ってみました。
 いま日本と韓国の文化芸術交流は、広範囲に多角的に、しかも根深く続けられています。
 日本と韓国の出版界・書店界でも、相互の経験を語り合い、課題への対策を模索しながら、次の時代に備えようとしているようです。そうした機会に、本書がお役に立つことができれば幸いに思います。



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発行元:出版メディアパル
発行予定:2008年5月上旬
定価(本体価格2400円+税)(2分冊セット価、分冊不可)    


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