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◎ 今月の出版メディアパル
東京ブックフェアに6万人が集合、素敵な7月でした。
 出版メディアパル編集長 下村昭夫

■ 2008年7月の旅日記

7月2日(水)
 「出版技術講座」の第9講義は上野善幸さんの「著作権の基礎知識」、毎年楽しみにしている講義である。上野さんは、主婦の友社の編集総務室で著作権などさまざまなトラブルの解決に当たられた先輩。いつもながらの判例を丁寧に新人向けの教材として利用される姿勢は学ぶべきところが多い。
 上野さんは、韓国通のお一人である。いただいた名刺にもハングル表記があり、しばしば日本と韓国の間を往復されており、韓国の旅と文化を楽しんでおられる。

7月4日(金)
 日本出版学会の広報委員会を開催。「会報」の発行準備とホームページの改善などを議論する。

7月7日(月)
 日本出版学会・理事会。それに先立ち「総務委員会」も開催される。
 当面する課題を各分野から報告、秋の「研究発表会」の準備などを決める。

7月8日(火)
 新宿の中村屋で読書人の植田先生と待ち合わせ、新宿御苑近くの塩澤事務所を訪れた。
 この日、出版評論家の塩沢実信さんのインタビューを受けることになっており、やや緊張気味に植田先生の後を追った。
 事務所に入り、名刺交換が終わったら、いきなりの「酒盛り」となった。塩沢先生自らの手料理が4点準備されており、見事な話術に乗せられて2時間あまり、三人の話がはずんだ。
 インタビューらしい「質問」は一切なく、では、「後日改めて連絡を…」でお開きとなった。もうインタビュー原稿の下書きは、塩沢先生の頭の中にあり、「出版メディアパルの下村」の実像と虚像を見るための「宴」だったようである。  そのご、お電話いただき、「週刊読書人」の8月22日号(第2751号)の8面にその記事は掲載される予定である。
 嬉しい「お土産」を塩沢先生からいただいた。
 80年代に私が「出版学」を学び始めたころに読んだ塩沢先生の三冊の本である。
 『出版社の運命を決めた一冊の本』
 『作家の運命を変えたた一冊の本』
 『創刊号に賭けた十人の編集者』
 もちろん、その「復刻版」発行の許可もいただいた。来年の春、その三冊を再び世に送り出したい。

7月9日(水)
 午後、「東京ブックフェア」会場に出向く、明日からいよいよブックフェアの会場となる。昨年に続き、光和コンピューターブースに協力出展させていただいている。そのブース販売の準備を2時から4時半まで行った。
 その後、急いで神楽坂の出版倶楽部へ、植田先生と待ち合わせ。植田先生には、「出版技術講座」の卒業式を兼ねた記念講演をお願いしている
 テーマは、1月26日に行われた上智大学での植田先生の最終講義『エディターシップによる「知」の創生』である。その感動的な講義をを出版技術講座の卒業生の心に送り届けていただいた。  

7月10日(木)〜13日(日)
 ブックフェアの報告については、別途、リポート『東京ブックフェア6万人の「本好き人間」が大集合! 』 をご覧いただければ幸いです。
写真は、「東京国際ブックフェア」会場


7月14日(月)
 塩澤先生から、お電話で確認の取材。いただいた本のお礼を述べる
 今日は4日間の「ブックフェア」での書籍販売とブースセミナーでの講演の疲れが「どっと出て」一日中眠い???。

7月16日(水)
 ブックフェアが終わるのを待っていたかのように地方・小出版流通センターから注文。即日出荷した。

7月19日(土)〜20日(日)
 遅れていた前川裕子さんの「編集者のためのデジタル編集術入門」の校正の整理にかかる。
 土曜日は、孫の「マナト:21日生まれ」の一歳の誕生日のお祝い。

7月22日(火)
 上野で、前川さんと校正の打合せ。9月中旬発行を決める

7月23日(水)
 JCJ出版部会と出版労連の共催で「言論の自由と高額訴訟」をテーマの例会(学習会)を開く、開演前に会場は、満杯となる。
発言者は次の4人の方々です。
田島 泰彦 上智大学教授「高額訴訟の特徴と問題点」
ジャーナリスト 烏賀陽弘道「オリコン訴訟の不当判決」
ジャーナリスト 黒薮 哲哉「押し紙告発と読売訴訟」
ジャーナリスト 斎藤 貴男「週刊誌記事へのキヤノン訴訟」
 報告者のリポートに驚きの声が上がり、それぞれの発言に共感の拍手が沸き起こる報告者と会場が一体になる集会となった。

7月23日(木)
 日本出版学会・編集部会に出席。報告者はトランスビューの中島廣さんの「変わりゆく出版の現状と編集の仕事」。たった三人の出版社で「直」に挑み異例の成功事例を築いてきた。その自信にあふれる編集理念は、改めて「何かを変えなければならない」と一人一人の参加者に出版の意義を問いただして折られてのが印象的。

7月25日(金)〜26日(土)
 娘三人+孫二人の一族7名で三浦半島へドライブ。途中「横浜シーランド」でいるかショーなどを楽しむ。
 宿泊は、「三浦半島のマホロバマインズ」。翌日は、クワハウスやプールで楽しみ。無事、帰宅した。
 運転のできない私は「専ら孫守」の役目を担う。一歳のマナトも元気に「長旅」をこなしてくれた。

7月29日(火)
 日本出版学会・経営研究部会に出席。テーマは、「書籍・雑誌の流通・取引慣行の現状」(公取委調査・作成)の射程と「著作物再販の地平」
 報告者は、報告者:石岡克俊(慶應義塾大学産業研究所准教授)、星野 渉(文化通信社出版担当部長)、木下 修(杏林大学客員教授)の三名。8回に及ぶ「再販協議会」の審議経過を総括し、今回の公取報告の意義を問うた研究会となった。

7月31日(木)
 日本出版学会・出版流通研究部会を開催。第一テーマは、「書籍・雑誌の流通・取引慣行の現状」について,過日開催された「第8回著作物再販協議会」での議論概要(今春実施された公正取引委員会の「ヒヤリング調査報告」など)を昭和図書・社長の大竹靖夫さんにご報告いただいた。  二つ目には,今秋,小学館が実施する「電子タグを導入した同一銘柄での〈買切と委託〉の複数取引条件の併用決定」というホットな話題に触れ,出版流通の課題について、昭和図書の大竹さんと数理計画の岡野豊さんにお話しいただいた。
 時期を得た話題だけに会場の八木書店会議室は、予約者36名で満席となった。

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