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◎ 今月の出版メディアパル
新緑の5月「3冊」の新刊書の配本を終えました。
 出版メディアパル編集長 下村昭夫

■ 2008年5月の旅日記

5月1日(木)〜2日(金)まで
 4月刊行の『書店員の実務教育読本』『韓国の出版事情ガイド』『新装版/現代の出版』の3冊の本の配本を終え、ホット一息。
今日は、メーデー。例年ならメーデー会場に出かける予定であったが、先月の3冊発行がたたって、宿題のJCJ出版部会のホームページ「出版ろばの耳」の更新が出来ていない。やむなく、更新作業に没頭する。

5月2日(金)
 年に一度の植木屋さんに変身。我が家と塀の間のわずか50センチ足らずの空間に植えた「朝鮮竹」の葉が散る季節。塀の上に上っての植木屋さんになる。
 伸び放題の竹の散発が終わった頃、必ず、通りかかりの近所の人の声がかかる。『きれいになりましたね』。短く刈り込んだ竹の葉はやがて「新しいきれいな葉」を一杯成長させて、夏の暑さをしのいでくれる。
 表側に植えたその竹も、いつの間にか、我が家を包囲するように裏側にも勢いを伸ばしている。自然の力強さを感じるその竹との付き合いも、「もう40年」になる。

5月5日(月)〜6日(火)
 4日続きのお休みだが、一人出版社「出版メディアパル」には、休日という概念がない。たまっている仕事があれば、「働く」。その代わり、ちょっと気を抜くと、「毎日が休日」となる。
 先月発行の3冊の本のゲラ(校正刷)お整理にかかる。仕事場の掃除も2週間もやっていない。送り返されてきた「返品本」の整理にかかる。
 この作業が一番厄介である。地方・小出版流通センターの配本は、基本的に「買切制」なので、配本数もわずか「200部(常備20部+委託80部+注文100部」前後である。それでも「10%前後」の返品が出る。
 痛んで戻ってくる返品の「カバー替え・スリップの取替え」などを始めると、箱一杯「80部程度」の返品でも一日仕事となる。大手取次の書籍に平均返品率は「38%」程度の各社の苦労が偲ばれる。

5月7日(水)
 講談社の大槻道夫さんから、「出版技術講座」の「校正問題」が送られて来る。毎年「オリジナル」の問題を作っていただいている。至急、整理し、アトリエ渋谷さんに入稿する。ことしの問題には、「ルビ」が多く、組上がりが19日になる。
 例年だと、仕上がりまでの「校正」も見るのだが、今年は11日からソウル行きとなるため、大槻さんの自宅への郵送をお願いして、後処理は、出版技術講座学校長の石川一行さん(大修館書店)にお願いする。

5月8日(木)
 お昼に能勢 仁さんと歓談。「書店員の実務教育読本」の完成祝い。
 先週、米子の「本の学校郁文塾」で行われた韓国の書店人の学習熱心な姿など、書店人教育をめぐって意見交換する。
 午後、地方・小出版流通センターの門野邦彦さんから、『新装版/現代の出版』の注文が入る.TRCからの注文である。ソウル行きの連絡メールををしておいたので、ギリギリ注文を間に合わせていただいた。門野さん「あるがとうございます」。送本よろしく。

5月11日(日)〜16日
 ソウルで行われる「第13回国際出版フォーラム」に参加するため、羽田空港へ。羽田からの旅行は始めてである。06年韓国出版学会の代表団を迎えに一度、国際線の到着ロビーに行っているので、迷わずに到着。リムジンに乗るところで、遠藤さん・中町さんに出会う。今回のソウル行きは総勢16人(プラス関西2名)である。
 フォーラムの内容は、別稿の「第13回国際出版フォーラム」参加リポートをご覧いただければ幸いです。

5月16日(金)〜20日(水)
 16日(金)、ソウルから無事戻る。「夢の一週間」を終え、06年に発行した「編集者のためのInDesign入門」のオンデマンド版の作業に入る。高陵社/高田信夫さんの修正作業が終わり、20日(水)入稿
 実は、08年1月に「ビギナーのためのInDesignCS63入門」を発行したのだが、旧版の注文が絶えず、やむなく「編集者のためのInDesign入門」をオンデマンドで重版するこのにした。
 コスト計算をしたところ、「60部」がコストラインとわかった。しかも、今回は、「カバーとスリップ」は刷置き文を使用。本来ならお支払すべき「重版訂正作業」は高田さんの負担にしていただいた。
 長期間の「在庫」を持たないことを前提にしたオンデマンド重版であったが、コストパフォーマンスを考えると、CTPで「300部」印刷した方がベターである。

5月22日(木)〜23日(金)
 ソウルで再会した中国編輯学会のゴン・リピングさんに英文のメール。といっても、私の英文力は「中学一年生」で止まっている。「機械翻訳」に頼っての短い英作文になり。
 相手のリピングさんは、英語ぺらぺらの女性編集者。「恥じを恐れず、国際交流」とばかり、発信する。二度の往復書簡で、ソウルの写真も交換した。
 メール時代ならではの「国際交流」である。

5月28日(月)
 エディタースクールで、08年度二回目の「日本出版学会・理事会」。「ソウルではお世話になりました」との参加者の挨拶が飛び交う。
 事務局体制の割り振りを行い、副会長に芝田正夫さん(関西学院大学教授)・諸橋泰樹さん(フェリス女学院大学教授・植村八潮さん(東京電機大学出版局)を選出。また、事務局長に星野渉さん(文化通信社・出版部長)が選任された。
 私は、広報委員会と出版流通研究部会を担当することになった。

5月30日(水)
 日本出版学会の「経営分析研究部会」に参加。「倒産から見る日本経済の変容と出版・書店業界の動向に関して」という講演を拝聴した。

5月31日(土)
 オンデマンド版の「編集者のためのInDesign入門」入荷する。タイミングよく、地方・小出版流通センターからの定例注文にも間に合った。箱一杯「15点・85冊」を宅配便で送る。
 オンデマンド印刷の出来栄えは、「まずまず」であったが、一般的にオンデマンド印刷の解像度は「600dpi」とのこと。「アミ点の粗さ」が気になった。近い将来、オンデマンドも1200dpi」になるとのことである。

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