マルチメディアと出版の近未来


1.2  インターネットの機能

*インターネットの機能
 インターネットには、さまざまな機能があるが、代表的な機能は、WWW(ワールド・ワイド・ウェブ)と電子メールとニュースグループの三つといえる。
 電子メールは、いわばコンピュータを使ったコミュニケーション機能、ニュースグループは、パソコン通信の電子掲示板やチャティと呼ばれるおしゃべりコーナーのようなコミュニティ機能、WWWは、ホームページなどを用いた情報の発信機能。ウェブとは、“くもの巣”という意味で、リゾーム型のネットワークが、世界中に結ばれた“くもの巣”のような型をしていることからきている。インターネットが“ネットワークのネットワーク”といわれるゆえんでもある。
インターネットを利用するには、インターネットのプロバイダと呼ばれる専用の接続業者に加入するか、Nifty-Serveなどのパソコン通信に加入すると、文字情報に加え、画像や音声込みのWWWのホームページを見ることができる。国内の情報だけでなく、アメリカの「ホワイトハウス」や「NASA」などの世界中のホームページにもネットサーフィンできる。
 インターネットを楽しむためのソフトには、ブラウザと呼ばれる閲覧ソフトが必要で、アメリカのマイクロソフト社のインターネットエキスプローラやネットスケープ社のネットスケープナビゲータなどが事実上、WWWを楽しむための標準的なブラウザになっている。そして、ブラウザソフトの市場を独占することで、これらの企業はその広告スペースの広告収入で企業的にも急成長している。

*インターネットのコンテンツ
 インターネットには、1億7900万人のユーザーがいて、そのユーザーが同時に“情報の発信者”でもあるわけだから、誰にもその全容は分からない。インターネットはリンカーン流に言えば、“ユーザーのユーザーのためのユーザーによるネットワーク”といえ、いっさいの管理機構のない、誰でも使えるいわば、コントロールの効かない無限に延びるネットワークといわれている。


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