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◎ 今月の出版メディアパル
まだ春を楽しめます。桜前線北上中。
 出版メディアパル編集長 下村昭夫

■ 2008年4月の旅日記

4月1日(火)〜4日まで
 連日、猛ピッチで『書店員の実務教育読本』『韓国の出版事情ガイド』『新装版/現代の出版』の3冊の本と植田先生の最終講義録『エディターシップによる「知」の創生』の最終校正を終え、下版体制へ。キープ・ニューの新保秀樹さんにサポートを依頼する。随時、完成したものから、平河工業社へ入稿。

4月5日(土)
 日本出版学会「35年史」の再校出揃う(文化通信社)。山場を越え、発行の見通しがついた。 文化通信の星野さん・東京経済大学の川井先生・副会長の遠藤さん・印刷学会出版部の中村さんなどで手分けして、再校を見る。

4月6日(日)
 印刷学会出版部の中村さん、「中山」まで参上。法華経寺赤門で待ち合わせ。「会報」の合本をお預けする。中村さんは、最後の最後まで、「会報」などによる日程の確認・名前の照合などの作業が残る。

4月7日(月)
 今日も、平河工業社へ入稿。トラブル発生。急遽、ファイルの作り変え、最終入稿を水曜日に変更。

4月8日(火)
 日本出版学会・2007年度最後の理事会(エディタースクール)。総会の準備整う。

4月9日(水)
 最終入稿のため、平河工業社へ、途中、雑誌協会へ立ち寄り、15日の出版流通研究部会の資料、ブックレット版の「これで、雑誌が売れる」を入手。八木書店にお預けする。  午後7時。キープニューで、『新装版/現代の出版』の入稿を終える。

4月10日(木)
 明日からのエディタースクールの授業に備え、講義レジメを「パワーポイント」化の作業を進める。とりあえず、一日目の授業分は完成した。

4月11日(木)
 今日から、エディタースクールの昼間部の開校。二日間にわたり、「出版概論」を担当する。今年の受講生は「16名」。例年に比べると、ちょっと、淋しい。
 第一講義:ビデオ「本づくりこれだけは」を観賞
 第二講義:出版社の役割事・編集の仕事
 第三講義:出版界の状況と課題
 「パワーポイント」化を進めた講義レジメでの最初の授業を終える。

  4月12日(土)
日本出版学会「35年史」も最終校正へ。やっと、すべてのゲラ(校正)にお目にかかる。私は、台割りを整理し、「下版」の準備を文化通信の星野さん・川井先生・遠藤さんが最終校正を見る。あとは、印刷現場にお任せするしかない。ギリギリの日程である。

4月13日(日)
 「出版概論」二日目の講義レジメの「パワーポイント」化を進める。

4月14日(月)
 「出版概論」二日目の講義。次の三講座を終える。
 第四講座:雑誌づくり・電子編集の基礎知識
 第五講座:著作権の基礎知識
 第六講座:本の歴史・雑誌の歴史

4月15日(火)
 エディタースクールの夜間部「出版入門講座」。昼間部の「第二講座」から「第四講座」までを2時間にまとめての講座。こちらの方は、45名と教室一杯の受講生であった。

 この夜、同時間帯で「出版流通研究部会」を開催。35名の参加を得て、好評。講師は、文藝春秋の名女川勝彦さん。「書店の再生は雑誌から」と題して、雑誌が売れないわけを販売現場から探っていただいた。名女川さんは、昨年末に公表された日本雑誌協会のパンフレット『これで雑誌が売れる!!』を作成した雑誌販売委員会「雑誌売り名人発掘」プロジェクトの座長。
 実践に裏打ちされたお話に参加者も意気盛ん。アフターナインの交流会も活発であった。
 私は、授業で参加できず、出来上がった植田先生のブックレット『エディターシップによる「知」の創生』を蔡星慧さんにお届けするため、交流会にのみ参加。

4月19日(土)
 JCJ(日本ジャーナリスト会議)出版部会2008年4月例会。講演者は、星野 渉(「文化通信」出版部長、日本出版学会理事)さん。
 「出版界をおおう影、そして光。―いま何が問題か。例えばケータイ小説と自費出版のゆくえー」と題して、ながらく苦境に佇む出版界の現状と展望―出版不況からの脱出の方途について語っていただいた。
 現場の取材から得られた豊富な資料と説得力のあるお話に、45名の参加者「大満足」のセミナーであった。

4月21日(月)
 植田先生の『新装版/現代の出版』を配本。14時に「地方・小出版流通センター」へ、その後、川上 賢一さんと懇談。書協事務局、あむ/荒瀬さん、週刊読書人エディタースクール、出版ニュース社、出版ビジネススクールなどを回り、8時ごろに帰宅。
 植田先生の「現代の出版」との出会いから、38年。まるで、復刻の日を待ちかねえていたかのように私の本箱で「羽を休めていた」。  2008年1月26日、植田康夫先生の「最終講義」を拝聴した。その感動を読者の皆さんと共有したいと考え、講義録『エディターシップで「知」の創生を』を収録し、植田先生の代表作である『現代の出版』(理想出版社刊、1980年)を復刻した。一人の少年が「一冊」の本に出会い、やがて「魅力ある活字世界」を描くことを一生の仕事にした。その歩んだ道は、私たちが、直面している「出版の現実」を打開し、「未来の出版への道」に通じていることを確信している。

4月24日(木)
 久しぶりの出版労連の「著作権講座」実行委員も含め25名が参加。著作権の基礎知識とデジタル時代のさまざまな著作権の留意点を学ぶ。講義の合間の質問が途絶えず、思わず、30分間の延長戦へ。最後は、デジタル時代の契約のあり方を学びました。

4月25日(金)
 『書店員の実務教育読本』『韓国の出版事情ガイド』の見本できる。水道橋駅で平河工業社・本庄さんから受理し、明日の総会向けに10冊づつロッカーへ。その明日で、エディタースクール、出版ニュース社、出版ビジネススクール、アトリエ渋谷などに見本献本。 4月26日(土)
 朝9時半から、「日本出版学会・春季研究発表会・」総会」開催。会場の日本大学。三崎町校舎に10年ぶりのお訪ねする。ブックレット版『エディターシップで「知」の創生を』は参加者全員に蔡星慧さんのご依頼で配布。なかなかの「好評」であった。
 『新装版/現代の出版』『韓国の出版事情ガイド』など好評裡に販売する。
 6時からの懇親会。その後の二次会と流れ、12時に帰宅。長い1日であった。
 最近は、新刊書を発行することで「研究会参加」。廊下での販売で、発表会が聞けないのが「残念」。予稿集を熟読することで補う。

4月30日(水)
 午後2時。『韓国の出版事情ガイド』『書店員の実務教育読本』の配本を終える。
 その足で、書協へ献本。隣りの出版クラブ・杉山さんをお訪ねし、常備の精算を行う。新規「常備11点」をお預けする。あむ/荒瀬先生を訪ね。3冊の本の装幀のお礼を述べる。すぐ近くの週刊読書人へ、植田先生へ献本。三時過ぎ、神楽坂で遅めの昼食。表へ出たところ、蔡星慧さんと「バッタリ」。蔡さんはこれから、書協で韓国出版文化協会のお客様の通訳とのこと。
 6時半から、神田三崎町の「てけてけ」で「ささやかな出版記念会」。植田康夫先生・舘野あきらさんにゲストの出版ニュース社・社長の清田義昭さんを交えての懇談。
 一冊の本が生まれ、著者と懇談するときが、編集者にとっては「至福」の時でもある。とりわけ、今回は3冊の本と一冊のブックレットと喜びの四重奏となった。
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